【ナチュラルクリーニングとは?】
ここ数年、ナチュラルクリーニングって良く聞きますよね!アメリカで静かに着実に広がってきたお掃除方法、日本でも着実に広がってきていますね。
ナチュラルクリーニングとは市販の化学薬品を含んだ合成洗剤を使わずに、身近にある安心素材を使ってお掃除をすることです。
赤ちゃんが生まれたのを機にナチュラルクリーニングを始めようという方も多いのではないかと思います。
今、一般に出回っているたくさんの合成洗剤は確かに強力で便利。香りもとても良いものが多いですよね!
これらの合成洗剤は国の検査基準で合格した安全な物質のはずですが、化学物質が原因で肌荒れに悩んだり、化学物質過敏症で苦しんでいる人も多くいらっしゃいます。
洗剤は環境中、下水道に排出される化学物質の中では量の多いものの一つです。
また、「食器洗い用」「住居用」「お風呂場用」「トイレ用」と、洗う場所別で売られていることが多い合成洗剤。さらに、油汚れ用、カビ用などというように汚れの種類によって細かく分類されています。
皆さんのお宅もたくさんの種類の洗剤に囲まれているのでは?でも、ほんとうに場所別・種類別の洗剤は必要なのでしょうか?
ナチュラルクリーニングは、人にも自然にもやさしく、洗剤の種類もぐっと減らせるうえ、汚れの性質にあったアイテムを選び、きちんと使えば合成洗剤に負けないくらい汚れを落とせるようになります!
【ナチュラルクリーニング 5つの基本アイテム】
ナチュラルクリーニングで使用する基本のアイテムは5つです。
- 重曹
- クエン酸
- セスキ炭酸ソーダ
- 過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)
- 石鹸
これなら、保管するのも場所を取りませんよね!
例えば、油汚れや焦げ、食べこぼし、血液、リビングの皮脂汚れなどの日常のほとんどの汚れが酸性の汚れです。また、石鹸カスや水アカ、尿石などのカルシウム分が結晶化した汚れやタバコのヤニなどはアルカリ性の汚れです。酸性の汚れには、アルカリ性の「重曹」、「セスキ炭酸ソーダ」、「過炭酸ナトリウム」「石鹸」を使用、アルカリ性の汚れには、酸性の「クエン酸」を使用し、汚れを中和して落としていきます。
ではこれらのアイテムの特徴を見てみましょう!
重曹
重曹は食品添加物として、クッキーなどを膨らませるのに用いられたり、山菜のあく抜き、肉をやわらかくしたりと、食用ともされるくらい安全性が高く、小さいお子さんやペットがいるご家庭でも安心して使用できます。
また、水質汚染で問題とされるBOD・COD値がなく、環境ホルモンも含まれていないため環境にやさしいとされます。弱アルカリ性で、キッチンの油汚れや、リビングの皮脂汚れなど、家庭の中のほとんどの汚れは重曹で掃除できます。
水と混ぜてスプレーにして使ったり、ペースト状にしたり、粉のまま振りかけて使ったりします。研磨作用、消臭効果など期待できます。
クエン酸
クエン酸はレモンをはじめ柑橘類に多く含まれ、柑橘類の酸味はクエン酸の味によるものです。梅干しにも多く含まれます。お酢の成分である酢酸と同じ「酸性」の仲間ですが、お酢はツーンとした臭いがするのに対しクエン酸は臭いが無いのでおすすめです!
カルシウムを簡単に溶かすので、キッチンや浴室、電気ポットに溜まった水アカなどのアルカリ性の汚れを取り除きます。また、たばこのヤニやトイレのアンモニア臭などのアルカリ性の汚れやニオイを中和します。さらに、殺菌力があるので菌の繁殖を抑え除菌・抗菌など効果もあるのです。
水と混ぜてスプレーにして使います。
セスキ炭酸ソーダ
セスキ炭酸ナトリウムとも呼ばれ、重曹と炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)の成分が半々で混ざっており、重曹よりもアルカリ度が高いので、洗浄力が強く、より油汚れを落とすパワーがあります。水に溶けやすいので、キッチンの汚れや洗濯など幅広く使えます。血液の汚れもしっかりと落とすので、布ナプキンのお洗濯に最適です。
過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)
炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)と過酸化水素が 2:3 の割合で混ざっており、一般には酸素系漂白剤として売られています。過炭酸ナトリウムは水に反応すると炭酸ソーダと過酸化水素に分解され酸素を発生させます。そして、その酸素の力によって除菌、消臭、漂白することができるのです。一般の塩素系漂白剤とは違い、ツンとした臭いもなく、漂白力が穏やかなので、色柄物にも使えます。
石鹸
ナチュラルクリーニングで使う石鹸は、合成洗剤の石鹸と違い、天然油脂とアルカリ成分で出来た石鹸のことです。脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウムと成分表示に書いてあるものです。
人類初の石鹸は紀元前3000年頃に出来たそうです。古代から水だけで落ちにくい汚れを落とすのに、灰汁、粘土、植物の油や種子などが使われていたそうですが、神殿儀式の際、動物の肉を焼くときにしたたり落ちた脂肪と木の灰が混ざって自然発生した石鹸が発見されたと考えられています。
固体、液体、粉末とお好みのものを使ってかまいません。
おすすめは粉石けんとお湯で作るトロトロ石鹸。粉石けん小さじ1を40度くらいのお湯1カップに溶かすと、とろとろ、プルプルとゼリー状に変化します。そのトロトロ石鹸を油汚れの気になるところに塗ってしばらく置いとくだけで、汚れがスルッと落ちます。
【ナチュラルクリーニングお掃除方法】
それでは、アイテムを使用したお掃除方法を場所別に見ていきましょう!
キッチン
キッチンシンク
シンクの中、きれいですか?毎日使うシンクの中や周囲はどうしても水垢がたまりやすいですよね!ステンレスが白く気になるようでしたら、クエン酸です!
気になる部分にクエン酸水(水400cc:クエン酸小さじ2)をスプレーし、ラップでパックして20-30分放置します。クエン酸の酸性が、水垢などのカルシウムを溶かすのです。その後、こすればピカピカに!
しつこい水垢でクエン酸でもうまく落ちなかったら、重曹を粉のまま振りかけてこすってみましょう!重曹は研磨剤の役目を果たします。
電子レンジ
毎日のように使う電子レンジ。普段ドアを閉めていて内部の汚れには気が付きにくいですが、意外と汚れが溜まっています。こぼれた液体をふかずにそのまま使用していると汚れが焦げ付き取れにくくなってしまいます。電子レンジの中は、油汚れに効果的な重曹を使用します。水200cc:重曹大さじ1を入れた耐熱容器をレンジで3分加熱します。水の沸騰とともに蒸気が発生します。そのまま20-30分放置し、最後にキッチンペーパーなどで拭きあげます。
浴室
シャワーヘッド
毎日何気なく使っているシャワーヘッド。なかなか気付きませんが、よく見ると、水アカがびっしり。。。なんてことになっているかもしれません。そのような場合は、シャワーヘッドをクエン酸水にしばらく漬け込んで、そのあと古歯ブラシで磨けば、ピカピカに!気持ちよくシャワーしましょう!
パッキンのカビ
パッキンやタイル目地のカビ、なかなか落ちないですよね!表面だけのカビはクエン酸水をスプレーしてスポンジでこすると、落ちるものも多いでしょう。しかし、クエン酸水だけでは落ちない頑固なカビには、クエン酸水をかけた後、重曹を振りかけます。すると、シュワシュワとし始めますので、それを古歯ブラシでこすります。それでも落ちない頑固すぎるカビには過酸化ナトリウム(酸素系漂白剤)の出番です!重曹と過酸化ナトリウムを1:1の割合で混ぜ、そこに小さじ1の水を混ぜ、ペースト状にします。水の量は足りなければ足してください。それを、カビの部分に塗り、約8時間くらい置いて流すと、ピカピカになるでしょう!
トイレ
便器の黒カビやぬめり、また黄ばみや黒ずみなどは、酸性とアルカリ性が混ざった複合した汚れなのです。そのため弱アルカリ性の重曹と酸性のクエン酸を併用して使ってみましょう!
まず重曹水(お湯200cc:重曹大さじ1)を作り、便器の内側をまんべんなくスプレーして3分放置したあと、トイレブラシで磨きます。黄ばみが落ちないところは、クエン酸水をスプレーして磨くと落ちやすくなります。それでも落ちない頑固な汚れには、トイレットペーパーでクエン酸水をパックし貼り付け、しばらく置いてからこすります。
リビング
カーペット
カーペットの上にお子さんが嘔吐すること、一度はありますよね!そのような時には、重曹を粉のまま振りかけて、中和させます。さらにクエン酸水をスプレーして最後に熱湯を少々かけます。その後いらないボロ布などでふきとると、臭いも気になりません。
普段のカーペットのお手入れは、重曹を粉のまま振りかけて、できればそのまま一晩置きます。翌朝、掃除機で吸い取ります。
【まとめ】
ナチュラルクリーニングのやり方をほんの一部ですがご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?まだまだたくさん方法はありますので、徐々にご紹介していきたいと思います。
人にも自然にもやさしいナチュラルクリーニングをぜひ取り入れてみてください!